2007/04/04
評価の春
その三「いざ面談へ」

自己評価シートを提出した数週間後、課長と面談する順番が回ってきました。
「おーい」と呼ばれて会議室に入ると、珍しく神妙なおももちの課長が鎮座しています。
思わずこちらも調子をあわせて「よろしくお願いします」なんて一礼なんかしちゃったりして。毎年恒例の、不思議なお約束です。
ところでこの面談なのですが、なぜか課長とうまく話が噛み合いません。こちらは一生懸命「誰それのサポートをやって、えらく感謝された」とか、「以前わからなかったナニナニが、今じゃ自力でメンテできるようになった」とか、そういう自己アピールを試みているのですが、「む、そうか」とあいまいにうなずくばかりで、なんだか暖簾に腕押し状態なのです。
「それはまぁ置いといてだな、昨期ってどのへんのお客さん担当してたんだっけかお前」
「え、ああそれはアレさんとソレさんとナニさんのとこですけども」
「あ? そんだけか? 残業が多いから、もっといろんなとこ見てたんだと思ってたぞ」
「いや、それはだってシス担業務に夕方以降食われてる分が多いですから」
「あぁ?」
おかしい。
自分的に高評価のはずのシス担業務が、なぜかやたらとスルーされてる気がするのです。
だから話が今ひとつ噛み合ってない。そんな気がします。
なんで?
「ねぇ課長」
「あん?」
「なんか、シス担業務のことスルーしてないですか?」
「は? なに? スルー?」
「はい」
「いや、スルー…というかだな」
そう言いながら課長はボリボリと頭を掻き始めました。困ったなコイツはと思っているのが、その表情からアリアリとわかります。
でも、なんでそんなふうに思われるのかは、まったくもってわかりません。
「だってお前、あれはボランティアみたいなもんだろ? 有志たちによる互助努力つか、そーいうのだろ?」
「…………」
「は?」
えと、一瞬耳を疑いました。
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