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   <title>ABO:会計士平林亮子の経営カウンセリングルーム</title>
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   <title>東京都の「資産」の意味するもの</title>
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   <published>2007-09-27T09:03:18Z</published>
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   <summary>　前回は、経営の安定性を測る1つの指標である「自己資本比率」の高さから、東京都は...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      　前回は、経営の安定性を測る1つの指標である「自己資本比率」の高さから、東京都は優良企業といえるのではないかというお話をいたしました。実は、前回紹介した東京都よりも1年度後のデータですが、「国」の財務諸表は負債が資産を上回る「債務超過」であると公表されています。国家の財政破綻を懸念する声もあるなかで、東京都は非常に安定した状態にあると考えられるわけです。

　東京都の経営が安定していることは、その他のデータにも現れています。それは、キャッシュフローです。

　キャッシュフローとは、要するに収入と支出のこと。東京都は、収入の範囲内での支出となっており、過去の蓄えを取り崩したり、足りない分を借金でまかなうということはしていません。

　また「財務活動によるキャッシュフロー」を見ると、

都債の発行などによる借金による収入＜都債などの返済のための支出

となっており、都債をはじめとする借金の返済が進んでいることがわかります。

　この点、

借金による収入＞返済のための支出

となった場合には、返済のための資金を新たな都債の発行などでまかなっている可能性、つまり、借金の返済のために借金をしている可能性も出てきますので注意が必要です。もちろん、その他のデータとあわせて判断する必要はありますけれどね。

　さて、前回から2回に渡り、東京都は優良企業であるという話を展開してきましたが、気をつけるべき点もあります。その1つが、東京都の資産（財産）とは何か、ということ。今回公表された財務諸表には、「インフラ資産」という名前で道路、空港といった施設を記載しています。確かに、これらは東京都の資産なのでしょう。しかし、記載されている金額は、一般的にはその道路や空港を作るためにどれだけのお金がかかったかを基礎としています。すなわち、資産として記載された額に相当する税金等がその設備に投入されたということであり、記載された金額分の「価値」があるものかわからないというわけです。
　また、一般的な企業であれば自社の資産を処分して換金することも可能ですが、これらの「資産」は簡単に売ることもできないでしょう。よって、どれだけの利用価値のある設備なのかが重要になります。
　そう考えると、資産がふんだんにあると喜んでばかりもいられず、本当に役立つ資産なのか、ひいてはこうしたインフラ整備が本当に必要なのかといった視点ももたなければいけないのです。

　もちろん、財務諸表のデータだけでは理解できないこともたくさんあります。しかし、そのデータを日々の生活や政治にまで目を向けるきっかけにできることは間違いありません。東京都に限らず、みなさんもぜひ、さまざまな会計データに目を向けてみてください。今までとは異なる世界が広がるかもしれませんよ！

      
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   <title>東京都は優良企業!?</title>
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   <published>2007-09-20T11:29:22Z</published>
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         <category term="東京都の財務諸表" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/cat133/" />
   
   
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      <![CDATA[　株式市場や政治の混乱、相次いで明らかになった年金がらみの不祥事。最近はお金に絡む暗いニュースばかりが続きます。明るいニュースといえば、柔道の谷亮子選手が、世界柔道で「ママでも金」を達成したことぐらいでしょうか。
　不祥事を減らすには、そもそも不正ができない仕組みを作ったり、積極的な情報開示をすることが大切です。たとえば、国民から年金をいくら徴収して、それをどのように使ったり運用したのかを誰にでもわかるように公表したら、不祥事は減るでしょう。

　実は東京都が、こうした積極的な情報開示を行なっているのをご存じでしょうか？ 東京都は、先日、全国初の企業の決算書の考え方を利用した平成18年度の決算書を<a href="http://www.kaikeikanri.metro.tokyo.jp/kessanngaiyou.pdf">公表</a>しました。これにより、収支データだけでは見えてこなかった情報が見えてきたと評価されているようです。

　たとえば、在籍している都の全職員が自己都合で退職したと仮定した場合、約1兆4000億円ものお金が必要になるといった事実が把握できたこともその1つ。これはあくまでも「現時点」での「自己都合退職」の場合の金額ですから、実際に定年退職を迎えた場合を考えると、もっともっと多額の退職金が必要になるものと考えられます。

　なお、データを見る限りでは、東京都は企業として考えれば、わりと優良ではないかと考えられます（もちろん地方自治体ですから、一般企業とまったく同じ判断はできませんが）。優良な企業であると考えた1つの理由は、自己資本比率の高さです。

　東京都は「負債」（借金）を大きく上回る「資産」（資産）を有しています。負債約8兆3000億円に対し、資産は約26兆9000億円です。つまり、すべての負債を返済しても手許に約18兆5000億円残る計算になります。返済しなくてもいい財産を「正味財産」（企業会計では「純資産」）といいますが、正味財産が多いほど安定した経営ができることになります。

この点、正味財産の割合の多さを

自己資本比率＝正味財産÷資産

として計算し、自己資本比率が高いほど安定した企業であると考えます。

　東京都について計算してみると、自己資本比率約70％です。国内の上場企業の自己資本比率の平均値は約40％ですから、東京都は非常に安定性の高い組織であるといえるでしょう。

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   <title>会計士と税務署の微妙なカンケイ</title>
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   <published>2007-09-11T11:11:22Z</published>
   <updated>2007-09-11T11:11:49Z</updated>
   
   <summary>　これまで3回に渡り、決算書のチェック方法についてお話ししてきました。ところで、...</summary>
         <category term="決算書と財務諸表監査" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/10/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      　これまで3回に渡り、決算書のチェック方法についてお話ししてきました。ところで、決算書のチェックは、何も会計士だけがするものではありません。税務署による税務調査もあります。これまで説明してきた監査と同じように、税務調査でも、資料の突合や取引先への問い合わせ（反面調査といいます）などを行ない、決算書の数値が正しいものであるかをチェックします。

　しかし、両者は目的が大きく異なります。とある企業の経理担当者から、こんな印象的な言葉を聞いたことがあります。

「会計士からは売上が多すぎないかと疑われ、税務署からは少なすぎないかと疑われたいへんですよ」

　会計士の監査は決算書が企業の実情を示しているかを調べるものであるのに対し、税務署による税務調査は税金の計算が法律にもとづいて正しく実施されているかをチェックします。
　会計士の監査では業績をよく見せるための架空売上がないかという観点からチェックすることが多いのに対し、税務調査では脱税のために売上（利益）を過小にしていないかという観点からチェックを行ないます。それが、先に紹介した経理担当者の発言に表れているというわけです。
　会計士も税務署も、決算書をチェックするという点では似ていますが、その目的は大きく異なっているのです。

　ところで、両者の異なる点がもう1つあります。それは、最終的な強制捜査権の有無。つまり、企業側が調査を拒否したとしても、税務調査の場合には最終的に法的な力を行使して強制的に調査できる可能性があります。一方、会計士の監査には企業の資料を見る法的な権限がほとんどありません。
　そのため、さまざまな手法を駆使して決算書をきちんとチェックできるかどうかは、企業にどれだけ協力してもらえるかにかかっているのです。

      
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   <title>会計士の舞台裏……地道な作業が決算書の不正を暴く</title>
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   <published>2007-09-05T10:20:36Z</published>
   <updated>2007-09-05T10:20:57Z</updated>
   
   <summary>　決算書をチェックするため、公認会計士は前回紹介した「突き合わせ」以外にもさまざ...</summary>
         <category term="決算書と財務諸表監査" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/10/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      　決算書をチェックするため、公認会計士は前回紹介した「突き合わせ」以外にもさまざまな手法を用います。これらは地味で、かつ地道な作業ですが、あまり目にすることがないであろう会計士の仕事の一部としてご紹介しましょう。

　まずは「確認」と呼ばれる手法。これは、取引先や銀行に対して、決算書に記載されている取引が存在するのか、正しく記載されているかを文書で問い合わせる手法です。具体的には、売上代金としてまだ入金されていない場合、決算書に「売掛金」として記載されているものが本当に存在しているか、売上先に会計士が文書で直接問い合わせるというものです。これにより、架空の売掛金はないか、結果として架空の売上はないかをチェックします。

　銀行に対しては、預金残高や借入残高などがいくらあるのか問い合わせます。この際、普通預金や借入金といった項目のみを記載した用紙を送付し、銀行に書き込んでもらいます。よって、本当に預金が存在しているかを把握できるのはもちろんのこと、決算書に記載されていなかった預金や借入を発見できることもあります。

　なお、この「確認」という作業は、改ざんが行なわれないよう先方への問い合せ文書の封入作業から、ポストへの投函、相手先からの回収、開封まで、すべて会計士の手によって実施されます。

　次に「実査」と呼ばれる手法。これは、企業の金庫の中の現金や手形、小切手などが、実際に存在しているかどうかを確かめるというものです。具体的には、金庫の中の現金はもちろんのこと、手形や小切手が決算書に記載されているだけ存在しているかを数えたりします。銀行の帯封がついているような現金の束も、わざわざ帯封をはずして数えます。また、手形帳や小切手帳などについても冊数や使用状況をチェックします。時には、銀行の貸金庫まで訪ねていき、そこで企業の現金などを数えることもあります。こうすることで、決算書に記載された現金などが、確かに企業内に存在していることを会計士自らが確かめることができるのです。

　そのほか、企業が実施している棚卸作業に同席する「立会」、決算書数値から比率などを計算して矛盾点の有無を調べる「分析的手続」など、会計士はさまざま手法を駆使して決算書をチェックしているのです。

      
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   <title>会計士の舞台裏……架空売上のチェック方法</title>
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   <published>2007-08-29T11:28:04Z</published>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      　前回、上場企業などにおける「財務諸表監査」と呼ばれる公認会計士による決算書のチェックの存在についてお話ししました。

　上場企業の場合、決算書は最低でも年に2回、現在では3カ月に1回のペースで公表されるようになっています。さらに来年度の決算からは、3カ月に1回の決算書の公表が法律により義務付けられることになっています。
　前回お話したとおり、決算書の情報は関係各所にさまざまな影響をおよぼしますから、上場企業の決算書は公認会計士のチェック、つまり監査を受けることが法律により規定されています。

　決算書のチェックポイントはいろいろありますが、まず1つ目の大きなポイントが、架空の取引が決算書に集計されていないか、とくに「架空売上」がないかのチェックです。

　決算書の1つである損益計算書には、企業の1年間の売上の合計額が記載されています。そこで集計されている売上の中に架空のものはないか、いくつかの売上取引をサンプルとして選び出し、得意先との契約書や注文書など、取引が存在することを裏付けるような書類と照合します。また、金額が正しいかどうかも、それらの書類と照らし合わせます。
　ちなみに、このように決算書データと書類を照合することで内容をチェックする手法を「突合（つきあわせ）」といいます。突合は売上高以外の決算書情報にも広く利用できる手法で、公認会計士が日常行なっている主な業務の1つとなっています。

　決算書をチェックするポイントはほかにもありますので、次回はそれらについて紹介していきましょう。


      
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   <title>決算書は役立つ情報か？</title>
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   <published>2007-08-22T06:36:20Z</published>
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      　先日、丸の内某所にて「（株式）投資に役立つ決算書の見方」と題して講演をさせていただいたのですが、8月の株価の動きをみると「投資と決算書は無関係だ」といわれているような気がしてきます。アメリカのサブプライムローン問題をきっかけに生じた世界同時株安は、2007年3月期の決算書に示された日本企業の好業績という株価材料を吹き飛ばし、日本の株式市場にも大きな打撃を与えたのですから。

　確かに、必ずしも決算書と株価は連動しませんし、事実、今回のように連動しているとはいえない状況が生じています。とはいっても、決算書は企業の業績を示した書類。その内容は株価にも少なからず影響を与え、株式投資の判断材料として役立つものであることは間違いありません。

　ところで、決算書は何も株式投資だけに役立つ情報ではありません。あらゆるビジネスシーンにおいて誰でも活用できるものです。
　たとえば、新聞などに「○○株式会社、過去最高益」「××株式会社、資金繰り悪化」など企業の業績に関する記事が掲載されたりしますが、その多くは決算書をもとにした情報です。ビジネスの現場でも、取引先の状況を把握するのに、こうした新聞の情報や、決算書の情報を利用することがあるでしょう。もちろん、金融機関などは融資をするかどうかの判断に必ず決算書を利用します。

　決算書の情報は、ビジネスのさまざまなシーンで役立つ、身近でかつ重要な情報なのです。そう考えると、決算書の内容に「嘘」があったらどうでしょう。「業績のいい企業だと思って投資したのに……」という株式投資家はもちろんですが、企業にお金を貸している金融機関、取引をしている企業や消費者にもたいへんな影響を与えてしまいます。

　そこで、上場企業や規模の大きな株式会社など、社会に大きな影響を与える企業の決算書に「嘘」がないように、公認会計士によるチェックを受けなければならないことが法律上義務付けられています。このチェックを「財務諸表監査」といいます。

　次回から、この財務諸表監査における決算書のチェックとは具体的に何をしているのかについて詳しく見ていきましょう。
      
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   <title>株式の持ち合いと会計ビッグバン</title>
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   <published>2007-08-08T10:18:07Z</published>
   <updated>2007-08-08T10:18:29Z</updated>
   
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      　前回ブラザー工業を例に紹介した「株式の持ち合い」とは、複数の企業がお互いの株を所有しあうこと。お互いに株を持っていれば牽制効果も働き、互いに安定株主になれるというわけです。
　この株式の持ち合いは、企業の安定経営のための伝統的手法です。しかし、経営の閉鎖性や不透明性などが問題視され、1990年代以降は減少傾向にあったといわれています。その傾向に拍車をかけたのが、「会計ビッグバン」と呼ばれる、日本の企業会計制度を国際基準に近づけるための大改革でした。

　現在、企業が保有する他社の株は、「有価証券」や「投資有価証券」といった項目（勘定科目）で、原則として時価（株価）で貸借対照表に計上されることになっています。しかし7年ほど前までは、株は購入価格で貸借対照表に計上されるのが原則でした。
　2000年頃から始まった「会計ビッグバン」という一連の会計の近代化やグローバル化の流れの1つとして、株が購入価格ではなく時価評価されるようになりました。実は、この株式の時価評価が導入された目的の1つに、「株式の持ち合いの解消」が含まれていたのです。

　株式を時価評価すると、相手企業の株価に連動して自社の利益や純資産が変動することになります。企業の利益や純資産が変動するということは、企業価値が変動するということ。相手企業の株価の下落が、そのまま自分の企業価値の下落につながりかねませんから、株式の時価評価は持ち合いを解消させる効果があるというわけです。

　株式の持ち合いの解消を1つの目的としていた時価評価をはじめとして、日本的経営からの脱皮を図ろうとして実施された会計ビッグバン。しかし、会計ビッグバンによるグローバル化が外資の脅威を生み出し、それに対処するために伝統的な手法が見直されるというのは、なんとも皮肉な構図です。もちろんこの先、単に過去の経営手法に逆戻りすることはないと思われますが、各企業が安定株主を確保しようとする傾向は今後も続いていくでしょう。
      
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   <title>M＆A防衛と株式の持ち合い</title>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      　先日、村上ファンドの元代表、村上世彰氏に実刑判決が下されました。こうした村上ファンド事件や、大きな注目を集めたライブドア事件は、今後の株式市場のあり方、ひいては経済社会における倫理観にまで影響を与えることになりそうです。
　ところで、ライブドア事件や村上ファンド事件を1つのきっかけに、日本におけるM＆Aやその防衛策への関心が高まったように思います。特に最近では、外資系のファンドに対する各社の買収防衛策がよく報じられています。
　たとえばブルドックソースは、ご存じのように新株予約権を利用することでスティール・パートナーズへの対応をはかりました。新株予約権を利用した買収防衛策というとフジテレビとライブドアの攻防を思い出しますが、ブルドックソースはこれにより、スティール・パートナーズの持株比率を下げようというわけです。
　株主は、配当などの経済的権利と株主総会での議決権などの経営権を持っていますが、経営を左右するほどの経営権を持つためには、一定割合以上の株が必要。逆にいうと、一定割合以上の株さえ持たれなければ経営を脅かされることはありません。また、経営を脅かさない株主に一定割合以上の株を持たせておけば安心です。ブルドックソースは、スティール・パートナーズの持ち株の割合を下げることで対抗しようとしたのです。

　こうしたブルドックソースと異なり、日本の伝統的手法を採用して経営を脅かさない安定株主の確保を試みた企業もあります。

　その企業は、ブラザー工業です。

　ブラザー工業は、シチズンホールディングスらと共に、「株式の持ち合い」をはじめました。この持ち合いは業務提携を目的としたものとのことですが、安定株主の確保という一面もあるでしょう

　次回は、この株式の持ち合いについて、詳しくみていきましょう。
      
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   <title>決算書に現れる倒産の兆候②</title>
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   <published>2007-07-24T05:58:32Z</published>
   <updated>2007-07-24T05:59:10Z</updated>
   
   <summary>　前回に引き続き、各種決算書から見えてくる、企業の倒産の兆候について見ていきまし...</summary>
         <category term="企業が倒産するとは" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/cat95/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      <![CDATA[　前回に引き続き、各種決算書から見えてくる、企業の倒産の兆候について見ていきましょう。前回は損益計算書について解説しましたが、もう1つの決算書である「貸借対照表」にも注目すべきポイントがあります。

　それが、「自己資本比率」です。自己資本比率は「純資産÷（純資産＋負債）」で求められます。

<img alt="hira20070723.jpg" src="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/images/hira20070723.jpg" width="371" height="321" />

　企業は、株主からの「出資」と、金融機関等からの「借入」によって資金を調達し経営されています。出資分は企業が倒産するまで返済義務はありませんが、借入については返済に追われることになります。
　乱暴ないい方をすると、企業は借入の返済ができなくなったとき倒産に追い込まれることになりますので、借入が多ければ多いほど倒産する確率が高いということになります。

　ここで出資は「純資産」として、借入は「負債」として貸借対照表に計上されます（ちなみに、両者をあわせた、企業の利用できる資金総額が「資産」として貸借対照表に計上されます）。そのため、純資産と負債の比率である「自己資本比率」によって、倒産の度合いを測ることができるのです。

　つまり、自己資本比率が高ければ（＝負債が少なければ）倒産度合いは低くなり、自己資本比率が低ければ（＝負債が多ければ）倒産度合いが高くなるということです。

　上場企業の自己資本比率の平均は40～50％ですので、20％以下であればかなり低いといえるでしょう（金融機関は除く）。特に、自己資本比率がマイナスとなった場合には、負債が資産を上回る「債務超過」を意味しており、かなりの注意が必要です。
　もちろん、決算書のデータだけですべて判断できるようなものではありませんが、1つの兆候として知っておくといいでしょう。]]>
      
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   <title>決算書に現れる倒産の兆候①</title>
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   <published>2007-07-10T05:14:55Z</published>
   <updated>2007-07-10T05:15:18Z</updated>
   
   <summary>　企業は、不祥事などのハプニングによって突然倒産することもあります。しかし、業績...</summary>
         <category term="企業が倒産するとは" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/cat95/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      　企業は、不祥事などのハプニングによって突然倒産することもあります。しかし、業績不振などの結果、徐々に倒産へと近づいていくケースもあり、その兆候が決算書に現れることがあります。
　もちろん、各種決算書の「ここがこうなっていたら倒産」というほど単純な話ではありませんが、一般的に倒産の兆候として注意すべきポイントがあります。

　まず、もっとも簡単な例として、企業が損失を計上している場合を考えてみましょう。いうまでもなく、企業は要したコスト以上に商品を売り上げることにより利益を得ることができます。しかし売上不振、もしくは高コスト体質が原因で、コストを上回る売上がなければ、いつしか資金も底をつき、会社は倒産してしまいます。
　そこで確認したいのが、決算書の1つである損益計算書です。損益計算書には、企業の利益や損失に関する情報が記載されています。ここで「営業利益」「経常利益」「当期純利益」ではなく、「営業損失」「経常損失」「当期純損失」が計上されている場合には、倒産への注意が必要です。

　しかし、倒産の兆候を見るには、こうした企業の損失にだけ注目するのでは不十分です。なぜなら、企業の売上やコストは、お金そのもの動きとは必ずしも一致していないからです。

　たとえば、企業は商品を売り上げても、その代金は1カ月後、2カ月後に受け取ることが多々あります。そのため、実際にはお金を受け取っていなくても「売上」となり、「利益」となります。逆に、損益計算書で「損失」となっていても、お金が増えていることもあります。
　そう考えると、損益計算書の利益や損失以上に、実際にお金が入ってきた、出ていったという「収支」がとても重要なポイントになるわけです。

　企業のお金の収支は「キャッシュフロー」といいます。そして、その情報は、決算書の1つである「キャッシュフロー計算書」に記載されます。このキャッシュフロー計算書に記載されている、企業の商品の売買に関する収支を表す営業活動によるキャッシュフローがマイナスになっている場合には、注意が必要です。
　営業活動によるキャッシュフローがマイナスであるとは、企業が商品の売買によって得た収入以上の経費などを支払った結果、お金が減ってしまったということです。個人に置き換えれば、給料（収入）以上の生活（支出）をしているということですから、この状態が続けば、いつか資金が底をつき、倒産してしまうというわけです。

　さて次回は、さらにもう1つの決算書である「貸借対照表」におけるポイントについて見ていきましょう。


      
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   <title>企業の抱える究極のリスク</title>
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   <published>2007-06-26T12:15:11Z</published>
   <updated>2007-06-26T12:17:45Z</updated>
   
   <summary>　介護保険料不正請求問題、牛肉偽装問題、スパ施設爆発事件など、企業の不祥事が後を...</summary>
         <category term="企業が倒産するとは" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/cat95/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      <![CDATA[　介護保険料不正請求問題、牛肉偽装問題、スパ施設爆発事件など、企業の不祥事が後を絶ちません。企業経営は、こうした不祥事や不正が生じるリスクをはらんでいます。

　多くの場合、こうした不正は企業の決算にも大きな影響を与えます。最近の例でいうと、お菓子メーカーの不二家は、商品の廃棄による損失や店舗に対する補償金などの支払に追われ、実際に2007年3月の決算では大幅な赤字を計上する結果となりました。
　さらに上記のような不正は、企業が抱える究極のリスクである「倒産」の引き金となる可能性もはらんでいます。実際過去には、こうした不正により倒産した企業もあります。

　ところで、企業が「倒産」するというのはどういう状況であるか知っていますか？ 実は、「倒産」は法律上で定義されている用語ではありません。「倒産」とは、企業が経済破綻を起こした状態、つまり企業が支払不能に陥ってどうにも立ち行かなくなった状態を意味しています。さらに付け加えれば、さまざまな代金や借金について支払う資金がなく、借りることもできずにどうしようもなくなった状態を意味しています。
　もしくは、以下のような具体的な企業整理の手続きをもって「倒産」と表現することもあります。

（1）法的整理手続<ol><li>破産<li>特別精算<li>会社更生<li>民事再生</ol>

（2）その他<ol><li>不渡りの発生による銀行取引停止<li>任意整理</ol>

　企業が存続するケースもあれば、そうでない場合もありますから、「倒産」という言葉が非常に広い意味を持っていることには注意が必要です。企業とは、常に倒産のリスクを持った存在なのです。

　次回は、具体的な決算書から見えてくる倒産の兆候についてみていきましょう。

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   <title>繰延税金資産と業績（後編）</title>
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   <published>2007-06-18T09:44:34Z</published>
   <updated>2007-06-26T01:24:28Z</updated>
   
   <summary>　前回から引き続き、繰延税金資産について、今回は損益計算書を見ながら解説します。...</summary>
         <category term="損益計算書の読み方" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/07/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      <![CDATA[　前回から引き続き、繰延税金資産について、今回は損益計算書を見ながら解説します。税金の前払いとしてプールされる繰延税金資産には、気をつけなければならない重要なポイントがあります。それは、繰延税金資産とは「将来支払う税金が減額される」という意味で、前払いした税金が無条件で減額されるものではないということ。たとえば、前回見た図を例に考えてみましょう。

<img alt="hira20070618-1.jpg" src="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/images/hira20070618-1.jpg" width="461" height="307" />

　繰延税金資産は、減額する基になる法人税があって、はじめて減額効果があるものです。そのため、将来の利益を見込めないことが当初からわかっている場合は、繰延税金資産をプールできないことになっています。
　繰延税金資産がプールできる状況かどうかを、「繰延税金資産の回収可能性」と表現しますが、これは将来の業績が十分に見込めるかどうかで判断されます。
　この点、JALは将来の業績について十分な利益が見込めると主張したのに対し、監査法人はそれを認めませんでした。そのため、これまでプールしてきた繰延税金資産の回収可能性も認められなくなり、それを取り崩した額が「法人税等調整額」として損益計算書に反映された結果、以下のような当期純損失を招いたというわけなのです。

<TABLE border="1" cellspacing="0" cellpadding="5" bordercolor="#000000" align="center"><CAPTION align="top">【JAL2007年3月期の損益計算書】</CAPTION><TR><TH bgcolor="#FFFFFF" width="80" align="center">項目</TH><TH bgcolor="#FFFFFF" width="100" align="center">金額</TH><TH bgcolor="#FFFFFF" width="220" align="center">説明</TH></TR><TR><TD bgcolor="#FFFFFF" width="80" align="center">売上</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="100" align="center">2兆3019億1500万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="220" align="left">　</TD></TR><TR><TD bgcolor="#FFFFFF" width="80" align="center">：</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="100" align="center">：</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="220" align="center">　</TD></TR><TR><TD bgcolor="#FFFFFF" width="80" align="center">：</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="100" align="center">：</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="220" align="center">　</TD></TR><TR><TD bgcolor="#000088" width="80" align="center"><font color="#FFFFFF">税引前当期純利益</font></TD><TD bgcolor="#000088" width="100" align="center"><font color="#FFFFFF">520億5500万</font></TD><TD bgcolor="#000088" width="220" align="left">　</TD></TR><TR><TD bgcolor="#FFFFFF" width="80" align="center">法人税、住民税および事業税</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="100" align="center">99億5300万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="220" align="left">税法に基づいて計算された納付すべき税額</TD></TR><TR><TD bgcolor="#FFFFFF" width="80" align="center">法人税等調整額</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="100" align="center">544億2400万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="220" align="left">過去に前払いとしたが、将来の減額効果が認められず修正する＝繰延税金資産の取り崩し分。税額99億5300万にプラス</TD></TR><TR><TD bgcolor="#FFFFFF" width="80" align="center">少数株主利益</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="100" align="center">39億4500万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="220" align="left">外部の株主の取り分として利益からマイナス（少数株主利益の説明は別の機会にします）</TD></TR><TR><TD bgcolor="#000088" width="80" align="center"><font color="#FFFFFF">当期純利益</font></TD><TD bgcolor="#000088" width="100" align="center"><font color="#FFFFFF">△162億6700万</font></TD><TD bgcolor="#000088" width="220" align="left"><font color="#FFFFFF">＝税引前当期純利益520億5500万－理論的な税額（99億5300万＋544億2400万）－少数株主利益39億4500万</font></TD></TR></TABLE>

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   <title>繰延税金資産と業績（前編）</title>
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   <published>2007-06-11T11:20:23Z</published>
   <updated>2007-06-11T11:20:43Z</updated>
   
   <summary>　前回のエントリで少し触れた通り、2007年3月のJALの最終業績が当期純損益に...</summary>
         <category term="損益計算書の読み方" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/07/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      <![CDATA[　前回のエントリで少し触れた通り、2007年3月のJALの最終業績が当期純損益になった大きな原因は「繰延税金資産」の取崩しにあるとされています。この繰延税金資産を一言で説明すると、「将来、税金（法人税など）が還付される額」という意味になります。

　ご存じのとおり、会社は利益に応じて一定額の法人税を支払う必要があります。ただしこの法人税の額は、損益計算書で計算された税引前当期純利益に直接税率を乗じて計算されるのではなく、利益に「調整」を加えた課税所得に対し税率を乗じて計算されることになっています。これにより会社は損益計算書の利益以上の税金を納付しなければならない場合もあれば、逆にあまり納付しなくてもいいこともあるのです。「払いすぎ＝（税金の）前払い」「払わない＝前払いしていた税金の返金」と考え、払い過ぎの年には法人税等調整額を差し引き、払わない年には逆に法人税等調整額を加えることで、そのズレを調整することになっているのです。

　また、こうした「調整」がなぜ必要になるのかは、企業会計（損益計算書）と税法の目的の違いにあります。損益計算書の費用は会社の実態にあわせて計算しますが、税金を計算する場合には、課税に「不公平がない」ようにすることがもっとも重要です。そこで、その項目を費用にできるかにズレが生じるのです。
　たとえば、会計上は得意先の経営状態が悪化した時点で「貸し倒れ」として費用とします。しかし税務上は得意先が破産宣告を受けるといった厳密な破産状態にならない限り、それを貸し倒れとして認めません。逆に、将来税務上の要件を満たしたとき、以下の図のように課税所得の計算に反映されるのです。

<img alt="hira20070611-1.jpg" src="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/images/hira20070611-1.jpg" width="461" height="293" />

　この図のケースを単純に考えると、いずれの年も利益60の45％である27の税金を支払えばいいはずですが、実際の法人税の納付額は年によって異なります。ただ、その原因は税務上（法人税法）の要件によるものであり、単なる時期のズレでしかありません。
　そこで以下の図のように、最初の年は税金の払いすぎ（つまり前払い）となり、払いすぎが認められた年は前払いしてあった分だけ減額されます。こうしたズレの部分を損益計算書の「法人税等調整額」で調整し、税金の前払分を「繰延税金資産」として貸借対照表にプールしておくことになっているのです。

<img alt="hira20070611-2.jpg" src="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/images/hira20070611-2.jpg" width="461" height="335" />

　次回は、実際に2007年3月期のJALの損益計算書を見ながら、繰延税金資産の動きについて見ていきましょう。
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   <title>業績発表から情報を読み取る</title>
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   <published>2007-05-28T05:43:33Z</published>
   <updated>2007-05-28T05:44:41Z</updated>
   
   <summary>　まずは、この表をご覧ください。 　JAL（連結）2006年3月期JAL（連結）...</summary>
         <category term="損益計算書の読み方" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/07/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      <![CDATA[　まずは、この表をご覧ください。

<TABLE border="1" cellspacing="0" cellpadding="5" bordercolor="#000000"><TR><TH bgcolor="#FFFFFF" width="60" align="center">　</TH><TH bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="center">JAL（連結）2006年3月期</TH><TH bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="center">JAL（連結）2007年3月期</TH><TH bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="center">丸善（連結）2006年1月期</TH><TH bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="center">トヨタ（個別）2007年3月</TH></TR><TR><TH bgcolor="#FFFFFF" width="60" align="center">売上</TH><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">2兆1993億8500万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">2兆3019億1500万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">834億1100万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">11兆5718億3400万</TD></TR><TR><TH bgcolor="#FFFFFF" width="60" align="center">営業利益</TH><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">△268億3400万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">229億1700万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">4億5400万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">1兆1509億2100万</TD></TR><TR><TH bgcolor="#FFFFFF" width="60" align="center">経常利益</TH><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">△416億800万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">205億7600万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">△3億6000万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">1兆5551億9300万</TD></TR><TR><TH bgcolor="#FFFFFF" width="60" align="center">当期純利益</TH><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">△472億4300万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">△162億6700万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">△66億2400万</TD><TD bgcolor="#FFFFFF" width="90" align="left">1兆601億900万</TD></TR><CAPTION align="bottom">※単位は円で、「△」はマイナス、つまり損失の意味</CAPTION></TABLE>

　これらは、実際の会社のデータから、特徴的なパターンを持つ決算の事例を選び出してみたものです。業種も規模も違うだけでなく、決算時期や種別（連結か個別か）も異なりますので、これらの数値を単純に比較することはできません。しかし、各種利益のパターンが異なる決算からは、それぞれの会社の状況がしっかりと見えてきます。

　まず1つ目のJAL（2006年3月期）は、営業利益がマイナス、つまり営業損失となっています。売上以上に必要経費がかかっている状態ですから、経営体制、言い換えればビジネスの方法を根本的に変えないと儲からない状態であるということが分かります。
　それに対し、1年後の2007年3月期のJALでは、経営体制の改善などによりコストの削減に成功し、儲かるビジネスへと転換したことが分かります。しかしながら、特別な出来事や税金の影響で最終的には当期純損失となっています。つまり今後は、こうした特別な事情にも耐えられるだけの会社へと変革していく必要がありそうです。なお、当期純損失になってしまった原因の1つは「繰延税金資産の取崩」の影響だと言われていますが、この点については、次回詳しく説明します。

　3つ目の丸善については、営業利益は出ているので書籍の販売ではしっかり儲けている状態だと考えられます。しかし、経常利益がマイナス、つまり経常損失になっています。これは、書籍の売り方に問題があるのではなく、借り入れに対する利息の支払いなどの影響で損失になってしまっているケースです。そのため、有利な条件での借り入れや負債の圧縮ができれば、儲かる会社へと変身できるというわけです。このような会社は、儲かるビジネスを有しているので、買収の標的にされる可能性もあります。上手にお金を出せば、儲かる可能性のある会社なのですから。

　最後のトヨタは、言うまでもなく、これぞ業績の良い会社という見本のような状態です。特徴的なのは、各利益がプラスであるだけではなく、経常利益が営業利益を上回っていることです。これは、主なビジネス以外の儲けが、前回説明した「営業外費用」の支払いよりも多いという状況にあるわけです。本業の車で儲けるだけでなく、さらに本業以外の事業でもそれ以上に儲け、当期純利益でも1兆円を超えるという申し分のない業績を達成していることが分かるのです。

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   <title>3つの「利益」</title>
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   <published>2007-05-22T06:21:15Z</published>
   <updated>2007-05-22T06:22:37Z</updated>
   
   <summary>　2007年3月期（2007年3月に終了する1年間）は、景気の回復に支えられ、多...</summary>
         <category term="損益計算書の読み方" scheme="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/07/" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://blog.ascii-business.com/hirabayashi/">
      　2007年3月期（2007年3月に終了する1年間）は、景気の回復に支えられ、多くの会社が好決算を迎えたようですね。その業績を理解する鍵となるのが、損益計算書に記載された「営業利益」「経常利益」「当期純利益」です。

　たとえば、とある会社から「多額の利益を得た」という決算が出たとしても、営業利益・経常利益・当期純利益のどれが良かったのかで、まったく意味が異なります。逆に「損失だった」としても、それがどの利益の損失だったのかで、その意味や、会社がとるべき対応がまったく異なります。そこで今回は、それぞれの利益の意味や、その数値から見えてくるその会社の今後の改善すべきポイントなどを見ていきましょう。

　まず「営業利益」とは、売上高から商品（もしくはサービス）の仕入原価である「売上原価」と、販売のための必要経費である人件費などを含めた「販売費および一般管理費」を差し引いたものです。つまり営業利益からは、「その会社の主なビジネスからどれだけの利益を得ることができたか」ということが分かります。逆に、もしもこの営業利益の数値が低い場合、それを改善するためには、本業であるビジネスそのものを見直す必要があるということになります。

　次の「経常利益」とは、主なビジネス以外からの利益である「営業外収益」を営業利益に加えつつ、借り入れの利息などに代表される「営業外費用」を差し引いたものです。つまり、その会社が現在の経営状態の中で、本業以外の資金調達でどれだけの利益を得ることができたかという意味を持っています。逆に、この経常利益を改善するためには資金調達方法を見直す必要があるということです。

　最後の「当期純利益」とは、経常利益に特別利益を加え、特別損失と法人税などの税金を差し引いたものです。つまりこれは、会社が最終的な結果、どれだけ利益を得られたかという意味を持ちます。思わぬ特別損益や決まった税金などが関係するため、先に紹介した営業利益や経常利益と異なり、この当期純利益を会社の意思で改善することは困難です。強いて挙げるとすれば、どんな状況にでも対応できるような危機管理や企業体質の強化をするといった方法が考えられるでしょう。

　さて次回は、いよいよ実際の決算の数字を例に、それぞれの意味を具体的に検討してみます。
      
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