ABO:ファイナンシャルプランナー山田章子のマネー相談室

ファイナンシャルプランナー 山田章子のマネー相談室

 ロバート・キヨサキ氏の著書「金持ち父さん、貧乏父さん」で有名になった「ファイナンシャル・リテラシー(financial literacy)」という言葉があります。これは、お金に対する知識や能力のこと。
 たとえば、3千万円の住宅ローンを30年ローンで組む場合、年間4%(返済総額約5156万円)の金利でお金を借りるのと、3%(約4553万円)でお金を借りるのでは返済額の総額に600万円以上もの差が出てしまいます。また、たとえ4%のローンを組んだ場合でも、5年間で100万円を貯めて繰り上げ返済を行えば返済額は200万円も縮小されます。このような、ちょっとした知識を身につけ、ちょっとした努力と工夫の積み重ねで将来的に大きな差となり、知識と努力と工夫が積もり積もれば、それは「余裕」につながるのです。これがファイナンシャル・リテラシーの力です。

 このファイナンシャル・リテラシーとあわせて身につけたいのが、「セルフ・コントロール」です。セルフ・コントロールとは、私が尊敬するイタリア在住の女性デザイナーから、最近教えられた言葉。「勉強しようと思っていたら友人から食事のお誘い」とか「タクシーを利用すれば、朝はもう少しゆっくり眠れる」など、私たちの生活には誘惑や欲望がたくさん潜んでいます。どちらも小さな欲望かもしれませんが、彼女はなるべく「自分の欲望に反する選択をすることにしている」と言います。選択肢は「欲望」対「理性」……。理性をとることがセルフ・コントロールにつながるとも。

 日々の小さな欲望に打ち勝つ強い心を養えば、大きな欲望(夢)にも一歩近づけるというもの。30歳を過ぎて、単身イタリアに乗り込み、デザイナーという夢を実現させた彼女らしい言葉です。

 お金の使い方にもセルフ・コントロールはとても重要です。
 投資の世界でも自分の予想に反して大きく下落してしまった場合は「損切り」することも、時には必要。「それでも、これは値が上がる」と確信を持つならば、値下がりしても我慢するセルフ・コントロールが必要。「こんなに下がるとは思わなかった」と後悔するのなら、早い段階で損切りすることもセルフ・コントロールです。無駄使いをセーブすることも然り。
 皆さんの周りにも同じくらいの収入のはずなのに、なぜか人よりもちょっとリッチな生活を送っているという人がいるはずです。もしかしたら、その人は投資や外貨の運用で金銭的な余裕を生み出す方法をすでに知っているのかもしれません。投資のようなことは不安だという方ならば、まずは、少しでも有利な貯蓄手段を検討したり、セルフ・コントロールでお金の使い方を工夫したりするだけでも家計収支は大きく改善されるはずです。

 皆様も、ファイナンシャル・リテラシーとセルフ・コントロールを身につけ、生活に潤いを与えてみませんか?

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