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ABO:ファイナンシャルプランナー山田章子のマネー相談室

ファイナンシャルプランナー 山田章子のマネー相談室

 記載漏れなどに端を発した年金問題が影響し、先日の参議院選挙は与野党のすさまじい逆転劇が繰り広げられました。これからはじまる臨時国会の行方が気になるところです。

 いずれにしても、年金問題は今日明日に片付く問題ではありません。記載漏れはもちろんのこと、そんな心配の無い方も自分が受け取れるであろう年金額を想定しておき、足りない部分はどんな方法で補えば良いのか再確認しておきたいものです。

 ところで、基礎年金の上積み部分にあたる確定拠出年金(401k)を導入する企業が増えてきました。確定拠出年金には自営業者や会社に厚生年金制度のない個人が加入する個人型と、企業が厚生年金の替わりに導入する企業型がありますが、今回は主に企業型に注目して解説しましょう。

 企業型の確定拠出年金とは、企業が導入する「加入者本人が年金資金の運用手段を選択する」制度。企業が用意した運用手段から、自分で運用先を選択し、時にはいくつかの金融商品に分散しながら将来の年金資金を育みます。
 一方、従来の企業年金や退職金は、給付金をあらかじめ約束した「確定給付型」でした。確定拠出年金の想定利回りは企業によって異なりますが、およそ2.26%程度というのが企業年金連合会の試算。現在の金利水準を考慮すると、とても預貯金だけで太刀打ちできる利回りではありません。企業年金や退職金の運用は、通常、預金だけではなく、株式や債券などへの投資も含まれているため、2%超の利回りを確保できるのです。

 ところが、401k加入者の大部分の資金は、その運用手段を預貯金と同水準の元本確保型に集中させているといいます。元本割れを恐れてとりあえず「元本確保型」を選んだ方もいるでしょう。また、自分で選べずにほうっておいたため、自動的に「デフォルトファンド(通常は定期預金など元本確保型の金融商品が該当)」に振り向けられているケースも目立つそうです。

 確定拠出年金は、給付前に解約して現金化することはできませんが、普通の投資信託よりも低いコストで金融商品を定額ずつ購入できるといったメリットがあります。もちろん、運用手段を途中で変更することも可能。この場合の分配金や利息も元本に加算されて運用されますので、運用期間中は課税を免除されるといった特徴もあります。

 「元本を減らさない」ことだけに気をとられていては、確定給付型年金の人たちよりも、ずっと少ない年金・退職金しか受け取ることができません。もちろん、支払った「元本」が減ることは大きなリスクであり、脅威かもしれませんが、今の金利水準なら、支払った元本に十数万円程度の利息がついて「これが、あなたの年金です」では、さらにショックのはずです。

 現在、40歳の方ならば年金の運用は今後20年にもおよびます。家計の資金運用は、定期預金オンリーという方こそ、税制面や手数料でメリットが豊富な確定拠出年金401kを利用して、リスク型金融商品とも向き合うことをぜひ、検討していただきたいと思います。

 元本確保型には、「増えない」というリスクが潜んでいることを再確認していただきたいものです。

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