2007/06/19
投資
100万円の預け先(投資信託編)
現在、日本人の金融資産はおよそ1500兆円といわれています。そのうち、国内投資信託(海外へ投資するものも含む)の純資産残高は毎月のように過去最高を更新し、現在は76兆円規模にまで上昇しています。純資産残高とは、皆さんが保有している投資信託を現金化した場合の価値のこと。この数字がどのくらいすごいかは、バブルの頂点にあった1989年年末で、国内投信の純資産残高が58兆円だったことをみれば一目瞭然です。当時、投資信託の純資産と密接に関わりのある平均株価は3万8915円で、現在の平均株価の2倍以上の水準でした。
この背景には日本の株式市場が少しずつ上昇していることもありますが、それ以外の主な要因として「毎月分配型」で有名な国内外の債券市場へ投資をする投資信託が人気を集めたことが挙げられます。また、昨今では中国やインドをはじめとした成長著しい新興国へ投資する投資信託が上昇しており、高い成績を維持していることもあります。
こうしたことからも明らかな投資信託の魅力の1つは、個人で直接投資が難しい外国企業や債券へも投資できること。日本企業への投資ならば、その企業を判断するニュースや情報も簡単に手に入れることができますが、海外企業の情報や債券の優劣は、やはり自分1人の判断では心もとないと考える方も多いでしょう。
もう1つの魅力は、少ない資金でも、投資できる点にあります。中には、個人では予算的に投資ができない「不動産」などを運用対象に組み入れている投資信託もありますが、こうした投資信託も、ほとんど1万円程度の予算から買うことができます。
投資信託とは、広く投資家から集めた資金を、ファンドマネージャやコンピュータの判断で、国内外の「債券」「株式」「不動産」などに投資するもの。これらの投資対象に分散したものは「バランス型」と呼ばれます。各投資対象から得られた利益は「毎月」「隔月」「半年おき」など一定の間隔で投資家に振り分けられる仕組みです(この分配金は預貯金よりも高いものが多いため、人気を集めている)。
また、投資信託の日々の価値は「基準価額」と呼ばれ、運用成績が高い投資信託は値上がりし、逆に低い投資信託は値下がりする仕組みです。しかし、外国へ投資する投資信託の中には、為替の影響を受けるタイプも多いので、これが基準価額に作用することもあります。
日々の基準価格や過去の推移は、各種ファイナンス系情報サイトで確認できます。たとえば、中国の企業を投資対象とした「チャイナオープン」の過去5年の推移を、ヤフーファイナンスで確認してみましょう。
乱高下を繰り返しながらも、この5年間で4倍近くにまで上昇したことが分かります。ただ、これはあくまでも過去の推移。中国やインドは人口も多い国ですし、今後もまだまだ発展する余地は大きいでしょう。ただし、過去5年の上昇があまりにも急激であったため、今後も右肩上がりの上昇が続くとは言い切れません。2008年に開催が予定されている北京オリンピック前後をピークに、しばしの調整もあり得ると私は考えています。
また、中国以外の新興国は市場規模が極端に小さい点も忘れてはいけません。最近はベトナムなどの株式市場も世界中から人気を集めており、注目されている間は世界中から資金が集まり、急激に株価も上昇します。しかし、たとえば「鳥インフルエンザ」などが再び発生すると、我先にと資金が市場から流出する可能性があるのです。中には地震や戦争など地政学的リスクを抱えた国々もあるでしょう。長期的に見れば、欧米や日本のようにすでに発展した国よりも、これから発展する国の方が成長力は高くなります。株価も、きっとまだまだ上昇するでしょう。ただし、成長中の国と企業だからこそ、抱えているリスクも多いということを理解した上で投資をすることが大前提。実際、私も中国やインドに投資する投資信託を保有していますが、これは老後の資金と決め込み、長期運用を心がけ、日々の基準価格に一喜一憂しないように決めています。
それでは、今、どんな投資信託に注目すればいいのでしょうか?
株式投資を行なっていない方ならば、まず、海外ではなく日本企業への応援の意味も含めて日本株に投資する投資信託を考えてみてはいかがでしょう。一方、日本に輝かしい未来は無いと考える人ならば、投資信託を通して海外へ投資するのも一法。さらに、今後も円安が進むと考える方は「為替ヘッジなし」というタイプを選べば、為替差益も手に入れることができます。逆に、今後は円高に傾くと考えるならば「為替ヘッジあり」を選択します。このように、ある程度は、自分の「これからは、こう思う」という主観を投資信託選びに活かしてみることをオススメします。
日本国内で販売される投資信託も3000本を超え、その特徴はさまざまです。ただ、最近では銀行や郵便局など身近な金融機関でも投資信託は販売されていますので、まずは、その商品性を確認するためにも、ご興味ある方は、金融機関の「投信窓口」を訪れてみてはいかがでしょう。
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