2007/02/13
日々雑感
竹中平蔵氏の講演で……
先週末、大阪国際会議場で行なわれた資産運用フェスタに、私も講師の1人として参加させていただきました。第1部では、晴れて民間人となられた(ご本人が強調されていました)、元金融担当・経済財政政策担当大臣の竹中平蔵氏による日本経済と大臣時代の裏話など、興味深いお話を伺うことができ、出番待ちの緊張感も忘れ、私もつい真剣に聞き入ってしまいました。
「実感が沸かない」と言われる今回の日本の好景気について竹中氏は、ゆるやかな景気回復という現段階で、家計に実感が沸かないのは当然とのこと。この言葉には私も同感でした。
私も2001年から4年間、某ラジオ番組で家庭経済のお話をお茶の間にお伝えしてきましたが、当初は「デフレ」という言葉が世の中で流行し始めた時代でした。デフレはモノを作っても売れないから安くして売るため、価格破壊が起こり、スパイラル的に物価が下落する現象です。しかしデフレという言葉が生まれた初期段階では、専門家が警笛をならしても、家計はデフレ経済を歓迎したものです。これは物価が安くなっているにも関わらず、所得に変化は見られなかったためです。
この当時は、物価下落や収益の悪化分を企業が負担し、労働者への影響を最低限に留めていたのです。当時と逆の現象が、今、消費の改善を伴わない好景気に現れているのでしょう。とは言っても、(竹中氏のお話にもありましたが)企業が支払う賞与や給与は、ここ数年、上昇傾向にあります。世界を見渡せば2桁台の高い成長率を誇る国々が台頭してきており、鉄鋼業や自動車産業など、日本を代表する輸出産業は順調に増益率を伸ばしています。まだまだ日本経済は成長できる境遇にあると言っても過言ではないでしょう。
ただ、いざなぎ景気以来といわれる今回の日本の好景気を、経済成長率が2%程度に留まり、成熟期と思われていた12年前の米国経済と良く似ているとたとえたことには、一抹の不安も残りました…。
この十数年間、米国はITなど世の主流となる中核分野に大きく関与してきましたが、それも経済や政治で米国や米国企業が有利になるためのイニシアチブを発揮してきた賜物。確かに、現段階でも日本の技術は世界に誇れる水準ですが、ITでも携帯電話でも、中核分野での「世界標準」を逃しています。自動車や家電の分野でも、日本製に負けるなとばかりに、アジア諸国でも急激に産業が伸びてきています。独裁的なイニシアチブを発揮する必要はないかもしれませんが、日本の経済界にも世界標準を勝ち取れるような力強さを期待したいものです。
この記事へのトラックバック・コメント受付は終了しました
アスキービジネスについて

アスキービジネスはWebサイト「アスキービジネス オンライン」と雑誌「アスキービジネス ITスキルアップ」の両面から企業のIT担当者を支援するサービスです。







山田先生、
先週、今週と仕事がたまっていたので、
本日一気に読ませていただきました。
いつも、いつも勉強になるお話ですね!!
「景気が良い」と実感がわかないのは緩やかな
景気回復なのですね?
私は、バブルの時代(景気が良い時代)は学生でしたので、
そもそも景気が良いなんて感じがないんですよね~。
就職してからも、不景気、不景気と言われてました・・・
早く実感できるような好景気になり、給与も賞与を上げて
欲しいものですね~(笑)!!!1
マオマオ |2007/02/16
マオマオさん
いつも有難うございます。
>就職してからも不景気、不景気…
不景気とは言われる世の中で、
趣味を仕事に活かしているマオマオさんは素敵じゃないですか!!!1
山田章子 |2007/02/16