アスキービジネス

ABO:ファイナンシャルプランナー山田章子のマネー相談室

ファイナンシャルプランナー 山田章子のマネー相談室

<前へ  |  2007年02月  |  次へ>


2007/02/27

金利
利上げと住宅ローン

 昨年7月に続き、2度目の利上げが実施されました。とはいっても、預金金利は依然0.2%程度ですから、利上げの影響も個々の家庭には影響なし…と考えている方も多いようです。

 ところが、この利上げを見越すかのように、今年に入り、銀行は住宅ローンの金利を引き上げています。今後も2度3度と追加利上げが行なわれることも想定されますので、新たに住宅購入を検討されている方は、いま一度、住宅ローンの仕組みを理解しておきたいものです。

 住宅ローンのように長期の返済計画が必要なローンには、大きく分けて2つのタイプがあります。1つが「金利固定型」といわれるタイプで、これは申し込みをした当初の金利が返済期間中ずっと継続されます。要するに、返済額も一定であるということ。
 もう1つのタイプは「変動金利型」と呼ばれ、市場の金利動向によって変動する仕組み。もちろん、金利が上昇すれば毎月の返済額もアップします。今のように金利の低い時代は、変動金利型を選択すれば、固定型よりも低い金利水準で借りることができます。ただし、現在固定型と変動型の金利を比較しても、1%程度しかその差は見られません。要するに、利上げが断続的に行なわれれば、将来、今の固定型の金利を変動型が上回る可能性も高くなっているのです。

 長い場合は30年以上におよぶお付き合いとなる住宅ローンですから、その期間には何度も金利が変動することでしょう。お得なのは変動型か固定型か…今の状況で確かな答えはでませんが、固定型の中には35年で3%程度という超低金利のタイプも見受けられます。固定型であれば、将来の金利動向も気にする必要がありません。そのため、今、住宅ローンのタイプを選択するならば、固定型を選んだほうが安全でしょう。

 たとえば、住宅金融公庫と民間の金融機関が協調して融資を行なう「フラット35」の場合、35年の固定金利型で金利はおよそ3%。手数料や金利は各金融機関によって多少異なりますが、取り扱い金融機関や金利の比較はフラット35のサイト上でもご確認いただけます。

フラット35(http://www.flat35.com/

 ここで、三菱東京UFJ銀行の場合を見てみましょう。同行独自の住宅ローンを利用すると、20年固定型の場合で4.65%となりますが、同じ窓口で「フラット35」を選択すると、35年返済でも3.22%となります。

 ちなみに、おなじみの住宅金融公庫は、今年4月から「独立行政法人住宅金融支援公庫」へと生まれ変わります。フラット35については、これまで同様に継続されますので、マイホームを検討されている方は、ぜひ検討されてみてはいかがでしょう。


 先週は、ユーロに対する円が最安値を更新しました。今年に入ってからは対ドルでも円安方向へ傾いていましたので、外貨預金や外貨建ての金融商品を保有されている方は運用成績を確認するのが楽しみだったはずです。かく言う私も、先週は外貨建て投資信託の配分を久しぶりに見直し、比率を少し下げてみました! さて、その成果はいかに……?

 ところで、皆さんは円高と円安、どちらがいいと思いますか? このようなアンケートを実施すると、多くの日本人は「円安が望ましい」と答えます。ここ数年は外貨で運用される方が増えており、外貨預金などは為替が円安に傾くだけで、為替差益を得られるためです。
 これは、日本の株式市場や経済界でも同様で、円安になると日本で作った商品が海外から買いやすくなるため、円安を望む声が主流となっています。

 ところが…。

 実は、円安こそ家計の敵であるという事実をご存じでしょうか? 海外にモノを売りたい日本の企業とは逆に、家庭では食品や衣服、そしてエネルギーまで、多くのモノを海外からの輸入に頼っています。海外旅行へ出かけるときは「円高」が望ましいのと同様に、円の価値が高ければ海外からモノを安く調達することができ、円の価値が下がれば輸入品は高騰してしまいます。実際、スイスの某時計メーカーも来月から円安による値上げを発表しています。円安が進めばガソリン代や輸入車の価格にも影響が出てくるでしょう。
 さらに恐ろしいのは、円安によってM&AやTOBによる日本企業の買収がスムーズになってしまうことです。これは、土地やビルなどの不動産も同様です。10%の円安になれば、日本の企業や資産を10%安く購入できるということなのです。あなたのマイホームも、海外から見ればひと月で10%も値上がりしたり値下がりしたりしているということです。

 このようにグローバルな視点で家計を省みると、はじめてポートフォリオ(資産配分)の重要性を確認できるのではないでしょうか。円安は歓迎されるものではないけれど、円安で家計の負担が増えるリスクを外貨建ての預金や投資信託などで補う…。このような気持ちで外貨との付き合いを検討してみてはいかがでしょうか。


2007/02/13

日々雑感
竹中平蔵氏の講演で……

 先週末、大阪国際会議場で行なわれた資産運用フェスタに、私も講師の1人として参加させていただきました。第1部では、晴れて民間人となられた(ご本人が強調されていました)、元金融担当・経済財政政策担当大臣の竹中平蔵氏による日本経済と大臣時代の裏話など、興味深いお話を伺うことができ、出番待ちの緊張感も忘れ、私もつい真剣に聞き入ってしまいました。

 「実感が沸かない」と言われる今回の日本の好景気について竹中氏は、ゆるやかな景気回復という現段階で、家計に実感が沸かないのは当然とのこと。この言葉には私も同感でした。

 私も2001年から4年間、某ラジオ番組で家庭経済のお話をお茶の間にお伝えしてきましたが、当初は「デフレ」という言葉が世の中で流行し始めた時代でした。デフレはモノを作っても売れないから安くして売るため、価格破壊が起こり、スパイラル的に物価が下落する現象です。しかしデフレという言葉が生まれた初期段階では、専門家が警笛をならしても、家計はデフレ経済を歓迎したものです。これは物価が安くなっているにも関わらず、所得に変化は見られなかったためです。
 この当時は、物価下落や収益の悪化分を企業が負担し、労働者への影響を最低限に留めていたのです。当時と逆の現象が、今、消費の改善を伴わない好景気に現れているのでしょう。とは言っても、(竹中氏のお話にもありましたが)企業が支払う賞与や給与は、ここ数年、上昇傾向にあります。世界を見渡せば2桁台の高い成長率を誇る国々が台頭してきており、鉄鋼業や自動車産業など、日本を代表する輸出産業は順調に増益率を伸ばしています。まだまだ日本経済は成長できる境遇にあると言っても過言ではないでしょう。

 ただ、いざなぎ景気以来といわれる今回の日本の好景気を、経済成長率が2%程度に留まり、成熟期と思われていた12年前の米国経済と良く似ているとたとえたことには、一抹の不安も残りました…。
 この十数年間、米国はITなど世の主流となる中核分野に大きく関与してきましたが、それも経済や政治で米国や米国企業が有利になるためのイニシアチブを発揮してきた賜物。確かに、現段階でも日本の技術は世界に誇れる水準ですが、ITでも携帯電話でも、中核分野での「世界標準」を逃しています。自動車や家電の分野でも、日本製に負けるなとばかりに、アジア諸国でも急激に産業が伸びてきています。独裁的なイニシアチブを発揮する必要はないかもしれませんが、日本の経済界にも世界標準を勝ち取れるような力強さを期待したいものです。


2007/02/06

年金
離婚と年金分割

 近年、毎年、増加傾向にあった離婚率がここ数年は減少傾向にあるそうです。失業率が減少し、ボーナスの支払額も過去最高となるなど、景気の影響が夫婦仲にも少しは良い影響をもたらしているのかと思いきや……実は、今年4月からスタートする「離婚時の年金分割制度」を前に離婚を控えているため、離婚率が減少しているのだという噂も。

 実際、社会保険庁が、昨年10月から離婚した場合の年金分割で受け取れる年金額の試算サービスを開始したところ、わずか3カ月で1万5千件もの相談が殺到したと言います。「離婚待ち」状態の人がこんなにたくさんいようとは……「他人事ではない」という方、必見です!

 今年4月に新しく導入される「離婚時の年金分割」とは、婚姻期間中に厚生年金に加入している(いた)夫と妻が対象となる制度で、分割の対象となるのは厚生年金に限られています。当事者が離婚した場合、サラリーマンである夫を長年支えた妻の貢献も年金の受給に反映させてあげようと考えられた制度です。しかし、これはあくまでも老後の生活確保を前提とした制度ですので、妻が夫よりも受け取る年金額が多い場合は、妻の取り分が夫へ分割されるケースもありえます。ただし、慰謝料とは基本的に異なりますので、離婚原因によって非のある方の年金が非のない方へ支払われるといったことはありません。
 また、内縁の関係にある場合も、住民票や通帳など生活を共にしていた証拠があれば、年金分割を請求できるケースもあるようです。

 分割割合は婚姻期間中の夫婦の厚生年金保険料納付記録をもとに合計の2分の1を限度とし、当事者同士の話し合いで決められる仕組みです。ただし合意に至らないケースも想定されますので、この場合は家庭裁判所で調停や審議を仰ぐことになります。

 年金分割で年金を受けるには、
①今年4月1日以降に離婚した夫婦で厚生年金に加入している(いた)
②分割を受ける側も老齢年金を受給するために必要な加入期間(25年以上)を満たしていること
③分割請求を社会保険庁に離婚後2年以内に請求すること

などが主な条件となります。

 先にもお伝えしたように、社会保険庁では離婚した場合の年金目安額を希望者へ通知するサービスを開始しており、事前に予約をすれば個室で相談が受けられるなど、プライバシーの確保も徹底されているそうです。



アスキービジネスについて

アスキービジネス

アスキービジネスはWebサイト「アスキービジネス オンライン」と雑誌「アスキービジネス ITスキルアップ」の両面から企業のIT担当者を支援するサービスです。

トップ | ビジネス | 情報システム | Web Professional | デジタル | Mac/iPod | ゲーム・ホビー | 自作PC | 今日の必読記事

価格比較 | microsoft | キャリア | SaaS | PanaSpot | 富士通 | DELL | 住まい情報局

EPSPN DIRECT | アキバ | ムービーフラッシュ | SpeedGun | デジタル用語辞典 | HTMLリファレンス | CSSリファレンス | 週アスストア

サイトポリシー  |  プライバシーポリシー  |  アスキー・メディアワークスについて  |  お問い合わせ